医学部の採点問題について

これについては腹が立ちます。

 前提として言いたい。
 医学部は他の学部と違って、大学を出た後が大学にとって本番なのだ。
 文学部に入学した学生のうち何人が大学に残る?そんなポスト数自体がないし、その前提での教育システムではない。
 医学部が違うのだ。学部で育成し、医者として働かす為の学部なのだ。さらに言えば、できうる限り各々の下部病院にその医者を配置させたい、それが本音だろう。
 その為に、学生各個人に云千万もの経費をかけて育成するのであって、各大学医学部が彼らに投資する理由はそれでしかない。

 そのうえで、大学医学部の視点にたってみよう。8浪の学生と現役の学生を比べてどっちを取りたい?他県の学生と自県の学生、どっちが取りたい?
 実働年や残って自大学の傘下病院に残ってくれる確率、考えたらどちらを取りたいか、自明でしかないだろうが!

 元塾講師として言うならば、当たり前のことでしかない話だった。だからこそ生徒に指導する場合においては、「レベルが上の大学ほどそういう別要素は薄い」、つまりは「地方大学ほどそういう別要素が強い」と指導していた。当たり前だ!医師の確保に汲々とする地方の病院からしたら、とにかく必要なのは残ってくれる医師の数でしかないんだから。

 それを実情も考えずに、責任を取ることもなく、暴いて20年後各地方の病院体制が崩壊したらどうするんだ。意図的な採点で落ちた学生はただ無能なだけでしかない。考えれば分かる話なのだから。

 各大学の事情がある。理想を言えば得点だけで決めるべきなんだろう。でもそんなことばかりだろうか?図抜けて点を取れば落ちない。ほぼ同じ条件で比べた時に、どちらを取るかという話でしかないのだ。