其の二

 アイスホッケーではファウルは日常茶飯事です。潰す役目の人もちゃんとリスペクトされます。タイ・ドミとか(知ってる人はここで笑います)。
 さて、ファウルすると、ヤンチャの程度によって時間は違うのですが、「ペナルティボックス」という留置場に2分程度叩き込まれます。ここでアイスホッケーのおもしろさに深みを出す「5対6」または「4対6」というルールが始まるのです(自軍が多い場合はパワープレイ、自軍が少ない時はキルプレイと呼ばれます)。

 つまりはパワーバランスの平均化であり、不確定要素の意図的増加なのです。戦力的に弱いチームでも得点を上げるチャンスが出来るし、強いチームは気が抜けません。故に試合のテンションが高く維持されるのです。ちなみに二人同時にファウルしたら4対6です。この状態になると高確率で得点が生まれます。