サッカー

 いい加減サッカーもビデオジャッジを導入するべきだと思う。NFLやNHLと違って試合が途切れる回数が少ないことは導入しない一つの理由になるだろうけれど、微妙な得点の時だけチェックするのならば特別問題にならない気がするのだけれど。

 振り返ると私がサッカーからアイスホッケーに興味が移った理由はサッカーの「審判の出来」が余りにも個人によって違いすぎるからだったんだと思う。審判によって取るファウルに差があるのが嫌なのではない。試合通しての基準が一定しないのが嫌なのだ。審判はゲームになくてはならない装置だけれど、あくまでジャッジ役であってゲーム内容を左右してはならないと私は思います。

個人的にサッカーで好きなのは「できるだけ不必要な笛を吹かない」ジャッジ。99-00のニューカッスルリバプール戦が生涯最高の試合だと自分では思うんですが、この時は両チームとも非常に出来が良く、またスローインゴールキック(つまり試合が切れる)がもの凄く少なくて、常に攻守が入れ替わって展開していく、まるで人が二人ダンスを踊っているかのように美しい試合でした。この試合を見ている時に思ったのは「完成された組織的な守備は美しい」ということと、「審判はサッカーを生かしも殺しもする」ということでした。むやみに笛を吹かず、試合の流れを阻害しないジャッジは、サッカーを何倍もおもしろくする。