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これ読んで血が滾らねぇヤツぁ男じゃねえよな!(挨拶)
古今の新選組を扱った小説・漫画で最もカッコイイ土方はこの本の土方だと思う(定型句)(次点は『修羅の刻』の土方)。殺人者でセクシーでシャイで馬鹿。私は年追う毎に何故だか薩長が嫌いになるのですが、それに反比例するように土方が好きになります。たった独りで北で戦い、不意に愛人と会ってぽろぽろ涙を流す土方を思い浮かべると胸が一杯になるっつうもんですよ。
「やったよ、お雪」
と、不意に歳三はいった。
お雪はびっくりして眼を上げた。まつげの美しい女である。
「なんのことでございます?」
「いやなに。やったというのさ」
片言で言って、笑った。
何十回目かの再読。おいしゅうございました。