ドラマ
『優しい時間』
非常に面白かった。倉本聰の若さに感服。まさかこんな超ベテランに間の外しとシュールさで笑わせられるとは思わなかった。寺尾聰・大竹しのぶ・麿赤兒・余貴美子辺りの異常な巧さ。二宮和也は空気感だけが求められたっぽい。長澤まさみを天然キャラにしたところも正解。じゃなきゃ周りが巧すぎて浮いてたと思う。
毎回最高に楽しかったのが喫茶店内での寺尾と大竹の絡み。死んだ妻との他愛もない会話。シュール過ぎる。亡霊にジェラシーって。大竹しのぶの無駄な巧さと寺尾の煤けっぷり。感じ入れば感じ入る程シュールさに磨きがかかる無間地獄。
最終回を見て吃驚したのが、倉本の伏線の張り方でした。ドラマの名前への繋ぎ方はさすが『北の国から』、って感じでしたが、本当に本当に意味が無いところに初回から張ってた。爆笑した。落とす落とす!落とすから渡すな!目離すなバカ!とか思いませんでしたか?私はあの瞬間に「倉本最高」と思いました。ヤられたなあ。
勿論、感動しましたよ。ラストの二宮の演技はとんでもなかった。