某競技予想
3−1で仏。
結果:フランス 2−1 イングランド
戦評:イングランドが「あの」まま勝っていれば個人的なMVPはルーニー。基本的に前にスペースが無いと攻撃の手だてがあまりないイングランドは序盤ヴィエラ・マケレレの壁コンビに完全敗北の様相を呈していたが、ルーニーが下がってボールを受けることによってなんとか形を作ることができるようになる。このプレーのもう一つの利点はゴール前でファウルを貰う機会が多くなることだ。しかも審判はイングランド寄り。貰ったフリーキックでもぎ取った先取点。0−0のままでは得点するチャンスが作りづらいイングランドにとってこの先取点は最高のプレゼントだった。
点数を取る為に前に出るフランス。それによって前にスペースが出来、オーウェンのスピードがようやく生きる形となる(でも今日のオーウェンはダメダメだった)。フランスは前がかりになったが、最終ラインがことのほか固いイングランドを攻めあぐむ。オフェンシブになったリスクは当然イングランドのカウンターのチャンス。オフェンスで中盤を使う必要性が薄くなったことはイングランドにとってもう一つの光だった。抜け出したルーニーにシルベストルがファウル。PK。しかしこの直前にオーウェンはバッセルと交代していた。結局蹴るのは最近PK運の無いベッカム。外す。
それでも堅固なイングランドのDF。更にヘスキー・ハーグリーブスの投入によって守りを堅くするエリクソン。スタメンにオーウェン・ルーニーを並べたことには疑問が残るが、この一連の交代に関しては「さすがエリクソン」の念を強くする。
ロスタイム突入。フランスはやっとゴール前でのフリーキックを貰う。蹴るのはこの試合、度々恐ろしく鋭いプレーを見せていたジダン。壁の穴をブチ抜いてゴール左隅に叩き込む。誰だオマエ。神かなんかか。
試合再開後も興奮は冷めない。ジェラードが痛恨のバックパス。イングランドのゴールキーパー・ジェームズ、飛び出したアンリにドロップキック(せめてフライングボディアタックだったら…)。言い訳の仕様も無いファウル。当たり前の様にボールをセットするのはジダン。そりゃ決まるよ。
イングランドとしてはこれ以上無い展開でした。でも負けた。
フランスに勝てるチームはあるのか。決してツキがあったとは言えない今日の試合であんな勝ち方。恐ろしい程強い。MF陣は間違いなく世界最強。マケレレとヴィエラは洒落にならん程固いし、ピレスはドリブル・飛び込み・守備、色んな意味で有効なアクセントに成り得るし、ジダンはほぼ神に近い。FW陣だってアンリ・トレゼゲコンビに文句はつけられない。空中戦はイマイチだけど汎用度は鬼みたいに高いし、何よりこのチームにはジダンがいる為、様々な攻撃の形を作ることができる。
フランスに勝てるチームはあるのか。