『アカイチゴシロイチゴ』(宇仁田ゆみ

 どうも宇仁田ゆみ男性誌ではもう書いていないらしく、最近の旧作単行本ラッシュがとりあえず終わってしまった現在そしてこれからは、女性誌で書いたものばかりが出てくることになるのだと思う。

 思考材料として面白いなあとずっと思っているのだけれど、男性誌女性誌での求められる「書き方」の差異を誰か言語化して纏めてくれないかなあ。文化人類学とか社会学とかの材料になりそうな気がしてるんですが。

 で、『アカイチゴシロイチゴ』。宇仁田ゆみは各々の話をきっちりとしたオチを作らずに投げっぱなし風味に作るので、特別続きそうもない話でも手軽に続編作れるというアビリティをお持ちですが、その分長期連載作品を作る時にはこの手法はイマイチ盛り上がらないので、短編作品集を読んだ方がアタると思います。はい。だから『アカイチゴシロイチゴ』はアタリ。